紙のかたち展~まるめる、かさねる、ひっぱる~
hamaguchi
株式会社 竹尾 見本帖本店で開催中の「紙のかたち展」に行って来ました。
3人の建築家が紙の新しい可能性を探り、建築やプロダクツへの活用を提案する展示会です。
吉村 靖孝(よしむら やすたか)
タイトル:Paper Log
使用紙:KK50(未晒クラフト紙50g/㎡)・5号機
片面段ボールを丸め、側面から見ると本物の丸太のようです。
段々の面に染色加工を施すと色々な表情が見えてきます。
荒削り感が素敵な椅子。
会場では「ペーパーログ」が販売され、来場者にも使い道を考えてもらっています。
原田 真宏(はらだ まさひろ)
タイトル:dome book
使用紙:マーメイド スノーホワイト 4/6Y 350kg
紙のドームを制作するブック状の工作キットです。扇状に型抜きされたページを切り取り丸めると円錐台状の筒が出来ます。
パーツを組み合わせると写真のようなドームが出来上がります。原田氏は子どもたちが紙と触れ合うことを一つの狙いとしており、自由に絵を描いてそれを組み立てることで子どもたちが参加できる「優しい紙の空間」が生まれます。マーメイドが持つ紙の風合いと触れ、情操面でも豊かな人間に育ったら良いですね。
川添 善行(かわぞえ よしゆき)
タイトル:紙の家具
使用紙:「ブックチェア/ロールペーパーテーブル」雲肌 白 三間判(157x200cm)
「リボンスタンド」クラシコトレーシング-FS A本判T目 107kg
●ブックチェア
紙の持つ、面内応力に対する剛性をいかした椅子。面内応力とは、ある局面があるとき、その面の方向に伝達する応力。大空間を形成するシェル構造の原理となっている。
●ロールペーパーテーブル
紙の持つ、剪断力に対する剛性をいかした机。剪断力とは、物体内部にある面に、すべらせる作用する応力。紙の表面には特殊な撥水加工が施されている。
●リボンスタンド
紙の持つ、圧縮力に対する剛性をいかしたスタンド。クラシコトレーシングを曲げて重ねることで、縦方向の圧縮力を負担できると同時に、奥行きを感じさせる。
試しにブックチェアに座ってみました。思いのほか頑丈な造りでした。丸みをおびたフォルムに包まれると紙が持つ温かみが伝わってきて、胎内回帰した気分です。
紙を生業とする私たちですが、「記録・伝える・包む・拭く」などの機能に縛られがちでした。垣根を飛び越えたクリエーターの視点と発想が新たな用途開発に繋がるのかもしれません。
ご案内いただきました株式会社竹尾 相田さま、ありがとうございました。
紙のかたち展 2015.10.2(金)~11.20(金) 竹尾 見本帖本店
Facebookで更新情報をチェック!
Category
- 制作事例 (22)
- イベント (13)
- ノベルティ (10)
- トップページ (8)
- 紙の知識 (8)
- 本 (6)
- 無駄にしない (4)
- 見本帳 (3)
- 海外のペーパーコミュニケーション・ツール (2)
- キャラクター (1)