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イベント
2021/03/10

布施知子展~折り紙、その向こうへ~

hamaguchi
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順延されたイベント

昨年より続くコロナ禍の中、数々のイベントが中止もしくは延期が余儀なくされました。
「布施知子展 折り紙、その向こうへ」もその一つで本来ならば2020年5月に開催される予定でした。一年近く順延されましたが、以下の日程で開催される運びとなりました。

会期:2021年4月21日(水)~5月23日(日)
開館時間:10:30~18:00
休館日:火曜日(5月4日は開館)
会場:中村屋サロン美術館 160-0022 東京都新宿区新宿3-26-13 新宿中村屋ビル3階
入館料:300円

2016年に長野県安曇野市でのイベントでは、キュリアス スキンをふんだんに使った作品群が部屋いっぱいに展示されていましたが今回はどんな作品が生まれるのか楽しみです。

工房探訪

昨年2月、布施知子さんの創作活動をサポートする3人の方の工房を訪ね、お話を伺いました。場所は横浜市戸塚区にある㈱山田建設のモデルルームの一室です。大きな窓が入る陽光の中、キュリアス スキン エメラルドが一層に鮮やかに映えていました。

左から川井千世さん、小原智美さん、川崎亜子さん

-2016年、安曇野で開催された個展から久々にキュリアス スキンとの再会ですね。前回を振り返ってみて今回との違いはありますか?
A:前回はスキンを4色(アブサン・ラベンダー・ピンク・エメラルド)使い色別に折る担当を決めました。折りやすい色と折りにくい色がありました。アブサン担当者は特に苦労したようです。

-へぇ~、色によって折りやすさの違いがあるとは初めて聞きました。
A:アブサンは乾燥した感じで、まさに紙との格闘でした。

-私たちも一種類の紙を厳密に触りつづける機会は意外と少なく、皆様ならではの感想だと思います。今回の担当分けをされたのですか?
A:今回は形(三角・四角、五角、六角)によって3人で担当分けをしています。

 簡単ですが制作工程を紹介します。

①下書き線に沿って鉄筆で筋を入れます。

②筋に沿って折りを入れます。

トレジョのホットチョコレート缶、何に使うの?

③上蓋を押さえる台として使われます。

④蓋の内側も使い込まれた牛角製のヘラで丁寧に折り込まれます。

⑤上蓋と中身のドッキング。一番緊張する瞬間です。

⑥うまく収まり完成です。

折りと祈り

話は違いますが「折る」と「祈る」と言う字、似てますよね!

「コンケラーデザインコンテスト2011-12」のグランプリ受賞作品は折鶴をモチーフとしたものでした。

この時のテーマは「気仙沼市震災復興計画」のシンボルマーク。気仙沼市の「K」を象った折鶴を上向きにすることで復興への祈りを現したと受賞者の南部真有香さんは述べていました。震災から10年を迎えますが、その祈りはどこまで届いたでしょうか。

そして奇しくも現在長引くコロナ禍の中、布施知子さん及び創作スタッフの皆様は当病平癒と終息の祈りを込めて一折一折されたことと思います。

布施知子さんからのメッセージ

展覧会のお知らせ

 一年延期になっていた、中村屋サロンアーティストリレー第3回「布施知子展 折り紙、その向こうへ」を開催する運びとなりました。

 COVID-19のため、いまだに世界中で先が見えない大変な時です。しかし、そんな中でも一筋の光があれば表現者として動きだそう、と思いました。
 折られてゆく線に素直に従おう。その向こうにどんな形が待っているだろうか。とそんな気持ちで取り組んだ作品群です。
 作品をご覧になって、折られた紙の陰影に心が落ち着き、神経がやすまったら、それは折り紙の力です。

「ぜひおいでください」と大声で言えないのが辛いところですが、感染予防対策は中村屋サロン美術館のスタッフが十分になさっています。ご無理のない範囲でおいでいただけたら嬉しいです。

布施知子

 

 

 

 

 

 

 

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