レッド・パケット・プロジェクト by Antalis Hong Kong チーム
hamaguchi
Let's grow,let's go!
2016年9月26~29日、韓国ソウル市で「アルジョ・ウィギンス・クリエイティブ・ペーパー(AWCP)/アンタリス・アジアパシフィック代理店会議」が開催されました。アジア地区11ヶ国とAWCPからもトップマネージメントが参加し、総勢約50名が出席する会議となりました。会議の目的は、各地区でのプロモーション活動と新市場開拓のプレゼンテーションです。
国と文化の違いにもよりますが、AWCPが推進するSpeciality Premium Fine Paper(SPF)がどのように育てられ、販売されているか、会議のテーマは「Let's grow,let's go!♪(育てよう、さぁ行こう!)」海外チームの取り組みを紹介したいと思います。
中国社会の赤い伝統文化「Red packet」
中国では元々、旧正月には、高齢者が若い世代に幸運と祝福を願いお祝い金を与える習慣があります。 お金は伝統的に赤い紙に包まれていたので、それは「赤いパケット」と呼ばれています。
香港チームは、ここに着目し「Red packet project」を立ち上げ、香港のプレミアム・ファインペーパー市場を大きく伸ばしました!!
香港では企業文化として個人にお年玉的な賞与を与える習慣も後押していると考えられます。
良い紙・良いデザイン・良い印刷加工
香港にキュリアス メタルが導入されたのは1990年代後半です。それを如何に拡販していったか!?当時のマーケティングチームは、AWCPの紙をRed packetに使ってもらえるよう、よりわかり易いサンプルを制作してデザイナーに働き掛けました。良い紙製品を生み出す魔法のメソッド、紙+デザイン+印刷のトライアングルは世界共通です。
印刷・加工もレーザーカッティング、箔押し、などを含め特殊加工技術がふんだんに使われています。
市場の構築~Think Big,Start Small~
香港チームはサンプルとして制作したRed Packetを一般市場への販売を試みました。「Think big,start small.(雄大な構想と小規模な出発)」と表現していますが、2011年のウサギ年、始めは小規模でしたが毎年8点づつ新作を発表し続けました。現在ではアイテム数60点以上になり、8社の小売会社が79店舗でRed Packet商品を展開しています。2016年には中国本土へと事業が拡大しています。
香港チーム成功の秘訣
個人への販売(BtoC)からスタートして、商品と紙の認知が広まるにつれ販売は企業(BtoB)へと展開していきました。
香港チームから私たちが学ぶべき2つのヒントと成功要因があります。
ヒント
・デザイナーとの協力体制
・ペーパーコンサルタント(バックセールス)のフォローアップ
成功要因
・熱意
・チームワーク
とてもシンプルなメッセージでしたが、それを信じてやり続けれるかが重要なポイントとなりそうです。
「レッド・パケット・プロジェクト」日本市場での可能性
最後に日本でも香港チームのような展開が図れるか、考察してみます。
日本でお金を袋に入れて渡す習慣として考えられるのは
①お年玉
②奨励金(報奨金)
③ご祝儀
が挙げられます。①に関しては最近ではお盆玉なるものも現れ、帰省した家族に渡すのを楽しみにしているおじいちゃん、おばあちゃんがいると聞きます。子どもらにとって、貰った金額は忘れてしまっても綺麗な袋は良い思い出となって刻まれると思いませんか?
②と③は、水引などで飾られた「のし袋」が伝統としてあります。
これはこれで、大切にせねばならない日本の文化だと思います。しかし、違った素材とデザインが必要とされる場面はないでしょうか?数年前の「コンケラーデザインコンテスト」受賞式の際、デザイン賞の目録に似合った封筒が意外と見つからなかったことを覚えています。
プレミアム・ファインペーパーを使用するペーパーコミュニケーション・ツール。今は無い市場を一緒に創っていきませんか?
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