レコジャケ ノスタルジー
hamaguchi
先日、印刷の「いろは展」で株式会社金羊社さんに訪れた時です。ある部屋の前で思わず立ち止まってしまいました。ジャケットギャラリーと表された部屋の壁一面、中高年の方なら懐かしさがこみ上げてくる数々のLP盤ジャケットが飾られていました。
私も少ないお小遣いを握り締めてレコード屋さんに通った一人です。ここで再会した嬉しさもあり、2枚の思い出アルバムを紹介させてください。
NOW&THEN by Carpenters(1973)
大ヒット曲「イエスタデイ・ワンス・モア」も収録されているアルバムです。ジャケットのカレン・カーペンターとリチャード・カーペンターの部分は写真、他はスーパーリアリズムと言われたイラスト技法で描かれています。当時はCGなどありませんでしたから「まるで写真のようだね」と友達らと話していたのを思い出します。車の奥に見える家は、カレンとリチャードの生家だそうです。若き才能がここで育まれ、巣立っていたと思うとワクワクとしてきませんか?
Late for the Sky by Jackson Browne(1974)
曲も聴かずにジャケットのシボレー車がカッコ良く思えて、ジャケ買いした一枚です。輸入版をいち早く聴くことが先取りしている奴だと思われていた時代です。購入したアルバムがたまたまヒットすると「俺は判っていたよ」なんて言う人、まわりにいませんでしたか?白状すると私もそういう輩ですが、このアルバムを買った日から現在までジャクソン・ブラウンのファンです。
レコードを聴くという儀式
ソニーがウォークマンを発明する以前は自分の好きな音楽は家で聴くのが当たり前でした。ジャケットからレコード判を取り出します。指紋がつかないように注意しながら表面を拭き、レコードを乗せたターンテーブルが回りだす。レコード針をそっと乗せる。そこでようやくスピーカーから音楽が流れ出す。それら一連の作業は、今にして思えばちょっとした儀式のようでもあります。アルバムジャケットを見ながら、遠い地に向けて想像を膨らますなんてダウンロードで済ませている今の時代には出来ない贅沢だったのかもしれません。
先日、新宿の高島屋で催されたアートジャケット展は、若い人で賑わっていました。アナログレコードとCDをヘッドフォンで聴き比べたり、「猫」をテーマにしたアルバムジャケットが展示されていたりと耳でも目でもレコード盤の良さが再認識される催しでした。音楽を耳で聴くだけではなく、手で触り、目で楽しんでいた時代。イエスタデイ・ワンス・モア!
Facebookで更新情報をチェック!
Category
- 制作事例 (24)
- イベント (13)
- ノベルティ (10)
- トップページ (8)
- 紙の知識 (8)
- 本 (6)
- 無駄にしない (4)
- 見本帳 (3)
- 海外のペーパーコミュニケーション・ツール (2)
- キャラクター (1)