文豪の町にぶらりと
katagiri先日、といってももうしばらく前、まだ都内がコートを着て外出する気温だった頃、森鴎外記念館にお邪魔して参りました。
休日だったので、リキュールたっぷりのケーキやホットグリューワインティーをなんのためらいもなく食べられるのが最高です!
お邪魔した内容は下記のイベント
コレクション展「鴎外・ミーツ・アーティスト―観潮楼を訪れた美術家たち」
○鴎外作品のブックデザインを楽しむ!(ギャラリートーク)
3/21(水)11:00~
咲き初めの桜を散らすかのような土砂降りだったのを覚えております。
森鴎外が生きた時代は、日本でハードカバーの出版物が出回り始めた時期でもあります。
そんな洋書装丁の黎明期に作られた、贅を凝らした本の数々を森鴎外と交流があった装丁家・装画家と共に振り返る本好きにはたまらないイベントでした。
同施設内にある資料室で、実物(復刻版ではありますが、当時と同じ装丁を再現したもの)を手に取ってみることができます。
展示室のガラス越しでは見えない、本文や見返しの紙、表紙のエンボスなど間近に見ることができました。
当時の技術でできることをやっていたのでしょうが、現代人の私からみるとこんな贅沢なことしてうらやましいな、とかんじます。
何気なく手に取った本の表紙一枚めくると、指先に感じる妙な凹凸。インクを乗せたところが少し膨らんでいる。
これはもしかするとスクリーントーン印刷では?印刷技術に対してまだ未熟で断定できないのが悔しいです。
森鴎外は書籍の装丁に対して、あまり細かく指定を出す方ではなかったらしいのですが、珍しく前書きで作者の意図を記してあるものがありました。
曰く、年老いた母でも読めるように文字のサイズは大きくするようにとのこと。
人柄が感じられますね。これらの書籍は資料室で閲覧できますし、書籍以外にも様々な資料を拝見できます。
一番初めの結婚の証文と、のちの証文で使用されている原稿用紙の線が細く印刷がクリアになっていたりするのも面白かったです。
雨が降っていなければ、帰り際に谷中銀座でメンチカツと琥珀ビールも楽しめたのですが、そちらは次のお楽しみということで。
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