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制作事例
2016/06/03

金子親一写真集「NUDIST」

hamaguchi
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制作スタッフ+紙

 
タイトル:NUDIST
著者:金子親一
アートディレクション:永井裕明(NG.inc)
デザイン:本間亮(NG.inc)
デザインコーディネーション:堀川玲菜(NG.inc)
プリンティングプロデューサー:松本将次、宮田大史(BRICK.inc)
プリンティングディレクター:早坂享、林正昭
印刷:当矢印刷株式会社
製本:有限会社篠原紙工

発行人:株式会社キネェンスト
発行所:トゥルーリング

使用紙: 表紙 クロコグロス L判 230kg 

     本文 OKミューズガリバーグロスCoC ハイホワイト 四六判横目 135kg 

それぞれの分野のプロフェッショナルが集まり、納得の1冊を創り上げました。

ラベルという衣服を脱ぎ捨てると...

「NUDIST」と言っても人のヌード写真集ではありません。家庭で使われる洗剤など入ったボトル容器のヌードです。カメラマンの金子氏は「記号性を失ったプロダクツのポートレート」と述べていますが、ボトル容器はラベルという衣服を脱がされることでまったく違う表情を魅せています。私たちが日常的に使っているものも、少し視点を変えると新たな発見があるのが良くわかります。新製品の開発もこういったことから生まれるのかもしれません。

B4サイズの大型写真集の本文にはOKミューズガリバーグロスCoCハイホワイトが使われています。ボトルの表面のきめ細かさが表現され、ガリバーの再現性の高さが活かされた紙の選択だと思います。

ページの余白部分に記された暗号のような形は何を意味するかわかりますか?実は上の写真のボトルから剥がされたラベルのフォルムです。デザイナーの遊び心が伝わってきますね。

印刷と箔と製本

表紙部分の印刷と箔押し、そして製本にも洗練された技術が施されています。
金子親一写真集3.5.jpg

表紙は、限界以上までに印圧を上げて作品の絵柄がシャープに刷られています。白抜き部分にきっちりと繊細な箔が押されています。何気ないようですが当矢印刷さんとコスモテックさんの技術の高さが伺えます。  


コデックス装という背の部分を外し、本の開きを良くする製本様式です。黒の寒冷紗をグレーの糊で固め、網タイツのような艶かしさを感じさせています。

作品、デザイン、印刷加工、それぞれの技術の結集と紙がうまくマッチングした今年上半期のベストワークでした。

 

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